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コンクリートの微細なひび割れまで充填できる止水工法

「ピングラウト工法」 Q&A


ピングラウト工法は”注入工法””充填工法”どちらでしょうか?


ピングラウト工法は、親水性一液型ポリウレタン樹脂『NLペースト』をひび割れや空隙に注入し、ひび割れ内を発泡硬化物で充填する注入工法です。

対象ひび割れ幅はどれぐらいですか?


躯体表面のひび割れ幅は、下記の数値程度が対象となります。

低圧注入の「ピングラウト工法」⇒0.05o〜
高圧注入の「ピングラウト スマート止水工法」⇒0.2o以上

※但し、躯体内については0.03o程度のひび割れ幅へも注入充填されることを確認しています。

注入可能な湧水量、水圧はどれぐらいでしょうか?


低圧注入の「ピングラウト止水工法」⇒斫り+埋戻し工程があるため、噴き出すような湧水箇所には不向き
高圧注入の「ピングラウト スマート止水工法」⇒噴き出す湧水にも対応可能であるが、一旦仮止水の後施工

低圧注入(ピングラウト止水工法)と高圧注入(ピングラウト スマート止水工法)の使い分けは何ですか?


低圧注入の場合、壁の表面からメインのひび割れに充填され、そこから発生している微細なひび割れに浸透していくため、浸透深さはひび割れ0.2o程度で200o〜300o程度と考えられます。
高圧注入の場合、壁厚の中心から注入し表面に出てくるまで注入しますので、あえて注入深さで例えると、穴あけ深さの2倍oとなります。

よって、壁厚100o〜300o程度の場合は低圧注入。
壁厚400o以上の場合や斫り跡を残したくない場合は高圧注入ということになります。

※低圧注入はMAX400oまで施工可能。高圧注入は150〜〜400oでも対応可能。

施工可能な気温はどれぐらいでしょうか?


NLペーストは粘度が高めのため、気温5℃以上での施工をおすすめしています。
低温期などに施工する場合は、NLペーストを温めてから使用したり、先行注水をお湯で行うことにより施工性は向上します。

スマート止水工法の注入ピッチについて


標準仕様では、ピッチはコンクリート厚さの1/2となっています。


ピッチ間隔を標準より開ける場合、表面目止め材に確認口を設け、確認口よりNLペーストが出てくることを確認して下さい。
出てこない場合は、追加穴あけが必要となります。

イレギュラーピッチ


トンネルのひび割れ止水に対する工法の適用性について


ピングラウト工法、スマート止水工法をトンネルのひび割れ止水に適用する場合、下記のようになります。

工法名 漏水箇所 漏水形態 適用できるピングラウト工法の種類(注) 適用のポイント・留意事項
山岳工法 在来工法
(矢板工法)
アーチ覆工・側壁 複数のひび割れ
からの漏水
S−H工法 *基本的に導水工法と併用する。
*微細なひび割れで、漏水量が少ない場合は「A−1工法」を適用する。
*コンクリートの巻き立てが100o以下等薄い箇所は「S−H工法」は適さない。
・ひび割れが堆積物等で目詰まりしている場合は「A−1工法」を適用する。
A−1工法
単一のひび割れ
からの漏水
S−H工法
A−1工法
豆板等からの漏水 S−J工法 *基本的に導水工法と併用するが、炭素繊維補強の下地などでは止水注入が要求される。
横断目地 目地からの漏水 (適用しない) *注入・止水しても所定の効果が得られない場合が多い。
水平打継 打継目からの漏水 (適用しない) *注入・止水しても所定の効果が得られない場合が多い。
標準工法
(NATM) 
アーチ覆工・側壁 複数のひび割れ
からの漏水
S−H工法 *NATMでの漏水箇所については、ピングラウト工法単独での適用は避ける。
必ず排水対策(水抜き孔など)を併用する。
*微細なひび割れで、漏水量が少ない場合は「A−1工法」を適用する。
・ひび割れが堆積物等で目詰まりしている場合は「A−1工法」を適用する。
A−1工法
単一のひび割れからの漏水 S−H工法
A−1工法
豆板等からの漏水 S−J工法
横断目地 目地からの
漏水
(適用しない) *注入・止水しても所定の効果が得られない場合が多い。(施工は極力避ける)
シールド工法   ー   セグメントからの漏水 (適用できない) *RCセグメント以外は適用できない。
RCセグメントからの漏水 S−H工法 *スマート止水工法で適用できる。
二次ライニングとしてのコンクリートからの漏水 S−H工法 (*二次ライニングとしてのコンクリート巻き立てに対しては、NATMと同様の扱いになる。)
A−1工法 
開削工法 四面コンクリート部分 ひび割れ
からの漏水
S−H工法 *鉄筋防錆の観点から、深部まで注入できるスマート止水工法の各工法を標準とする。
豆板等
からの漏水
S−J工法
打継目
からの漏水
S−U工法
(注)工法選択基準:
          ・ひび割れ幅が0.2o未満の場合は「A−1工法」を標準とする。
           0.2o以上は「S−H工法」を標準とする。
          ・ひび割れが堆積物で目詰まりしている場合は、「A−1工法」を標準とする。
          ・亀甲状のひび割れの場合は「A−1工法」を標準とする。


ピングラウト協議会

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